勉強で最も大切な「復習」の極意
記憶に残す。脳科学に基づいた超効率復習
1 . 記憶についての基本知識
勉強では「復習」が最も大切な作業です。理由は「記憶に残しておく唯一の方法が復習」だからです。いかに「忘れやすい短期記憶」から「忘れにくい長期記憶」に移行できるかがポイントになります。ひとまずみなさん、これだけは覚えておいて下さい。
「1日経つと30%しか覚えていない」
たったこれだけですが、とても大切なことです。つまり何も復習をしないと・・・
1日10個の事を覚えても、次の日には3個しか残っていないことになる。
そのまま放置すると忘れた7個はずっと定着しないまま進む・・・
これを繰り返すとどうなるか分かりますか?知識が穴だらけになるんです。
そして、これが成績が伸びない大きな原因です。
では、忘れないようにするために必要なことはなんでしょう。
覚えた情報(短期記憶)を長期記憶に移行する方法から説明しましょう。
2 . 忘れにくい記憶にする3つの方法
これをしっかり覚えてください。ここではスペースの関係上、01と02のみを説明します。
記憶方法1 . 徹底的な繰り返しをするべし
これは皆聞いたことがあるのではないでしょうか?でも具体的な繰り返しの方法は知らないはず。「何回くりかえせばいいの?」「いつ繰り返すの?」「どのくらいの頻度で繰り返せばいいの?」など、すっきりしないことも多いはずです。
【1】繰り返しについて
日本の最難関、東大理Ⅲに受かる子であっても、1回見ただけでは、暗記できないらしいです。徹底的な繰り返しによって知識を自分のモノにしているのです。
またこんな経験は無いでしょうか?一度も話したことがない興味のないクラスメイトでも名前は覚えているという事。これは間違いなく繰り返しによる長期記憶です。出欠確認や指名されたときなど、先生が名前を呼ぶ時は多い。自然とその子の名前がリピートされ頭に自然と入っていく。大事なのは「興味が無くても覚えることは可能」ということです。
01
徹底的な繰り返しをするべし。
02
印象付けをするべし。
03
興味を持たせるべし。
point1
興味が無くでも繰り返せば記憶可能
point2
1回見て覚えようなんて無理
繰り返すときのポイント
エビングハウスの忘却曲線によると、1度覚えたことは次のように忘却していきます。
point1
最初の1日で70%忘却してしまう。
point2
2日目以降は忘却率は減る
つまり、復習するときは「その日のうちに見返すこと」がまず最優先でやるべきことです。その日やった事はその日の夜に見返すか問題を再度解く。たったこれだけで忘却が防げるのです。そして、また1日経つと忘却が始まるため次の日にもう一度見ることもお忘れなく。
※理想的には毎日見返すことが大切ですが、量が膨大になるに加え管理が大変です。そのため、完璧ではありません。しかし現実的に実行可能なこととして「その日」「次の日」の2つの復習をするべきなのです。塾の授業がある人は、これに加え、1週間後の授業前に見返すという作業をすれば記憶定着率が格段に上がります。
point1
その日の復習は絶対!
point2
次の日の復習も絶対
point3
1週間後にもう一度見返せばほぼ完ぺき。
たったこれだけで、記憶に残る確率は大きく上がるんです。いままでまとめて復習をしてた人!解いたら、まずその日の夜に復習をしないと、非効率の極みになりますよ。
記憶方法2:印象付けをするべし
感情・出来事を絡ませて、覚える記憶を「エピソード記憶」と言います。これは「where」「when」がある記憶の事で、感情(悔しい・嬉しい・ムカつく)を伴います。でも、勉強で感情を伴わせるなんてちょっとむずかしいよね。でも、エピソード記憶に持っていく方法があるんです。それが
point1
模試やテストで間違えた問題を悔しがること
え、どういうこと?って思った人も多いはずです。「悔しがること」にポイントがあるのです。エピソード記憶では「嬉しい」という正の感情よりも負の感情の方がエネルギーが大きいし、印象に残りやすいのです。「嬉しい」「幸せ」「楽しい」というよりも「悔しい」「ムカつく」「泣いた」という方がいいのです。だから、模試やテストで間違えた問題は悔しがってください。そして、次は何としても解けるように練習を重ねるのです。
そうすれば、次同じ問題が出てきたときに、「進研模試でできなかった問題だ!」という
エピソードと一緒に解き方の記憶が引き出すことができます
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